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施設を利用した介護

介護は、必ずしも自宅で行う必要はありません。介護される人の状態や、介護する家族の構成などに応じて施設なども利用しながら介護を行うようにします。特に認知症の症状があるときなどは、家族が気を付けていても目を離した隙に徘徊したり怪我をしてしまったりと、本人にも危険が及ぶようなことになりかねません。子供の立場から考えると、親を施設に入居させることに抵抗があるかもしれませんが、介護の必要度合いに応じて施設を利用するのは決して悪いことではなく、要介護者にとっても、万全の態勢でプロに介護してもらえて安心ですので、介護に負担を感じるようならば、施設の利用も検討してみましょう。
高齢者向けの施設にはいくつかの種類があります。「特養」と呼ばれる特別養護老人ホームは、費用の面でも比較的敷居の低い公的施設であることから人気は高いのですが、要介護1以上の認定を受けていることが入居の条件になります。ただし、入居は介護の必要度が高い人から認められるため、あまり軽度の介護では入居が認められないこともよくあります。入居の条件等は特養と同じですが、自立支援によって在宅介護への切り替えを目指すことから3ヵ月程度で対処指導が行われるのが介護老人福祉施設(老健)です。また、介護付きの有料老人ホームは民間の機関であるため入居の条件はさまざまで、介護の必要が全くない人でも入居可能なところも多いのですが、比較的高額なところが多いようです。サービスが充実しているところほど高額になりますので、どの程度のサービスを求めるかを予算と照らし合わせながら考えるのがよいでしょう。そのほか介護認定を受けた認知症の人が5〜10人程度のグループになって共同生活を行うグループホームもあります。もちろん共同生活と言っても介護をしてくれる専門のヘルパーが常駐しているので心配はありません。
このように、高齢者が入居する施設にもさまざまな特徴があります。どの施設に入るかはもちろん自由ですので、経済状況や介護の必要度合いによって選ぶようにします。何度か足を運んで、実際の雰囲気を感じてから決めるようにしましょう。また、施設はこれらのように入居するような使い方だけではなく、デイケアのように昼間だけ日帰りの形で利用するところもあります。どのように利用するかは、介護の状況などに応じて家族で話し合いながら決めるといいですね。

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