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介護に疲れたら相談しよう

最近、介護で問題になっているのが、自宅介護での介護疲れです。昔は家族の数も多かったので、高齢者の介護は家族全員でできたものが、少子化と核家族化によってごく一部の人の負担になってきているのです。たとえば、子どもは二人いても、介護が必要となる年には子供は働き盛り。簡単に仕事をやめるわけにはいかないので、子どもたちとその配偶者のうちで時間的に可能な人が介護をすることになりますが、最近は共働きの家庭が増えていることもあって、一人で高齢者の介護をする人が増えています。しかし、実際には高齢者の状態にもよりますが一人で介護というのはかなり無理がある状態です。夜中でも数時間おきに呼び出しのブザーが鳴るなんてことはよくあることですし、朝の着替えから食事、入浴などの介護などをすべて行うとなると、まさに一日中介護をすることになって外出もままなりません。しかも、高齢者も体が思うように動かない苛立ちもありますから、人によっては介護者につらく当たることもあり、精神的なストレスを感じる人も多くいます。また、数年頑張れば確実に成長して手が離れる育児と違って、介護はその状態がいつまで続かもわからないため、先のことを考えて憂鬱になったり、経済的な不安が大きくなったりもします。最近、こうした介護の疲れで鬱になったり、自殺を図ったりする人もいるため、介護者の負担を減らすことが求められているのです。
介護に疲れたら、まずは専門の機関に相談してみてください。介護保険の有効利用など、相談することで負担が減らせることもありますし、実際に負担が減ることで気分はグンと楽になるものです。しかしこうしたサービスを利用しても、やはり介護は楽なものではありません。自分や配偶者を育ててくれた親の介護とはいえ、やはり疲れてしまうこともあるでしょう。疲れたら無理をせずに、周囲の人に愚痴を言ったり相談したりして自分の負担を周囲に伝えることが大切です。「自分はこんなに頑張っている」と訴えるというわけではありませんが、介護をしていない人には本当にその大変さはわかりづらいのです。家族はお年寄りに気を配るだけでなく、普段介護を負担してくれている人に対してもねぎらいの心を忘れずに。時間があるときは介護を引き受けてゆっくり休ませたり外出を促したりしてあげるだけでも嬉しいものです。実際に介護をする人は疲れたら遠慮なく周囲にSOSを発信し、周囲の人は常に介護者のサポートをする気持ちを忘れないようにしてください。

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